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2022.11.02 活動報告

裁縫教室の参加者インタビュー動画まとめ:ミャンマー

報告者:東京事務所 新石

すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、現在ミャンマーラカイン州北部の状況は深刻です。アラカン軍と国軍の戦闘が拡大し、治安が悪化しています。9月半ばには州政府から通達があり、北部6郡の国連機関およびNGOの活動が一切禁止されました。支援が必要な人に支援が届かなくなりつつあります。

 

当団体も例外ではありません。北部6郡のうちマウンドー郡は我々の事務所と裁縫教室がある場所です。とうぜん裁縫教室の活動は中断を余儀なくされました。まずは参加者とスタッフたちの身の安全が重要なのはいうまでもありません。再開の時機をじっと待つしかない現状です。

(ベテラン講師スタッフのドーエイミン)
元々裁縫教室の卒業生。長年講師としてBAJに参加。
現在は待機状態。再開時の授業計画と裁縫製品サンプルを作成中です。

さらに、一般市民も厳しい状況に追い込まれています。北部マウンドーと州都シトウェを結ぶ陸路と水路がともに封鎖されてしまい、移動が制限されています。これによって物流が滞り、物価が高くなってきています。

ラカイン州南部では徐々にNGOの活動許可が出ているようですが、北部では戦闘のニュースが絶えず、いつこの状況がよくなるのか不透明です。

メールマガジンやSNSで発信しているとおり、この状況でミャンマーの女性の裁縫教室のクラウドファンディングをすることになりました。このタイミングだからこそ、私たちが広く情報発信しなければいけないという、めぐり合わせなのだと感じています。

 

私たちの裁縫教室は現在中断しています。しかし、そこで何が行われていたのか、どういう人たちが参加していたのか、今こそ伝えていかなければいけないと考えています。平和な日常を切に願う気持ちを込めて、クラウドファンディングの情報発信を継続しています。

(クラウドファンディングのサイトのカバー写真)

さて、本記事では裁縫教室の参加者インタビュー動画を3つ紹介します。

基礎コースがもうすぐ終わる8月頃に撮影しました。なかには現地スタッフががんばって編集した力作もあります。

 

一生けん命に女性たちが学んでいる教室の引き締まった雰囲気、インタビューに緊張する現地スタッフ、自然体の参加者など、言葉や文字だけでは伝わらない空気感をお伝えできれば幸いです。


ラカインの方です。こちらは日本語字幕がないので、下記に日本語訳を紹介します。

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BAJ職員:そもそもBAJの裁縫教室のことはどうやって知りましたか?

 

参加者:BAJの講師の方が村にきて、村長を通じて裁縫教室の情報を共有してくれました。そのとき参加の申し込みをしました。

 

BAJ職員:どうして申し込みたいと思ったのですか? このコースに期待することはなんですか?

 

参加者:わたしの趣味とあっていたからです。裁縫や服の仕立てにとても興味があり、勉強をつづけていました。将来は最高に腕のいい仕立屋になりたいです。

 

BAJ職員:トレーニングのなかでは、なにが一番おもしろかったですか?

 

参加者:デザインしたものを型紙に落として布を切っていくのが一番おもしろいです。

 

BAJ職員:裁縫教室で学んだことをどう活かしたいですか?

 

参加者:自分や家族の服を作りたいです。近所のひとの服も作って収入につながったら嬉しいです。

 

BAJ職員:9時から5時までつづくコースのなかで、どの時間が好きですか?

 

参加者:お昼ごはんの時間が好きですね(笑) 布を裁断してシャツを仕立てていく実習の時間も好きです。

 

BAJ職員:さいごの質問です。3つの民族がこのトレーニングに参加していますが、教室の雰囲気はどんな感じですか? なにか難しさはありますか?

 

参加者:難しさはないです。みんないっしょに仲よく学んでいます。ちがう言葉も分かるようになりました。あたらしい友だちも増えました。

 

BAJ職員:積極的に参加してくれて、ありがとうございます。

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つづいてムスリムの方です。日本語字幕付きです。


さいごは、ラカインの方です。日本語字幕付きです。


インタビュー動画は以上です。

困難な状況がつづきますが、皆さまからの励ましやご支援が、現地スタッフたち含め我々の大きな力になっています。

 

引き続き当団体の活動にご理解とご協力をよろしくお願いします。


●この
裁縫訓練事業は、皆さまからのご支援で行なっています。

現在、11月末まで裁縫教室継続のためのクラウドファンディングに挑戦中です。ご協力をよろしくおねがいします。

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