BAJは1990年代後半、ベトナム戦争後の復興支援を機に立ち上げたNGOです。当初は、お米や古着などを送ったり、障がい児支援として奨学金などを送っていました。2000年代に入って、日本から駐在スタッフをホーチミン市に置いて、貧困地域で本格的に活動を開始しました。2010年からはベトナム観光で有名なフエにも事務所を立ち上げ、貧困農家の支援活動や、子どもたちへ環境問題の啓発活動を進めてきました。2014年後半からはフエ市に本拠地を移し、フエ市の行政機関のパートナーとして、観光資源の開発や、畜糞を活用した適正技術による零細農家の支援、また地元の小規模農業の価値を高めるため、有機栽培を推奨しながら、農家メンバーたちとともに生産者の顔が見える直売所を開店し、好評を得ています。

　去る10月12日、日本にも大きく被災した台風がベトナムに襲来し、とくにフエを含めた中部では大きな浸水災害となりました。

　ベトナムの災害管理当局によると、住宅10万棟以上に浸水被害があり、これまでに111人が死亡し、20万人近くが避難しています。各種インフラや農作物にも大規模な被害が発生しています。現地では「過去数十年で最悪の洪水」と言われており、今回はフエ市当局からBAJに対して緊急援助の申し出があるほどの被災状況にあります。

　BAJの活動現場の職員の情報によれば、支援しているすべての農家の畑は浸水によって壊滅状態であることや、直売所や事務所も浸水被害によりパソコンその他機器などが使用不能になっている状態です。

　そこで皆様にお願いです。今回のベトナム中部フエ市の洪水被害に対し、緊急支援のご寄付をお願いする次第です。いただいたご寄付は、適切な支援に使わせていただきますとともに、のちほど機関誌「BAJ通信」やウェブサイト等でご報告いたします。

　現在、BAJが実施する支援としては以下を予定しております。

・畑や家屋に被害のあった農家への救援金（給付金）の配布

・被害のあった小学校及び中学校の備品等の修理および交換費用補填

・直売所の備品や機器の修理

 
　総額50万円を目処に上記の活動を実施いたします。

　なにとぞ、よろしくお願いいたします。

農作物は壊滅状態（フエの全農家の農作物がこのような被害を受けている）