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雨季を前に守るもの―守衛たちの活躍:ミャンマー・ラカイン州

雨季を前に守るもの―守衛たちの活躍:ミャンマー・ラカイン州

報告者:マウンドー事務所 U Zin Min Htike

激しい戦闘によって大きな被害を受けたBAJマウンドー事務所。職員が事務所に戻ってから一年以上経ちましたが、再建への歩みはまだ続いています。残された資機材や備品を迫る雨季から守るため、現地職員たちは倉庫の応急修繕と資産の移動作業に取り組みました。住み込みで警備を続ける守衛たちの地道な努力とともに、その取り組みを報告します。

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■ 譲り受けた倉庫に新たな役割

戦闘が終わり、職員がBAJマウンドー事務所に戻ってから一年以上が経過しました。しかし、事務所の再建は今も続いています。

2024年の戦闘と空爆によって、多くの建物が大きな被害を受けました。屋根や壁が崩れ落ち、車両は壊れ、事務機材や建設資材は瓦礫や泥の中に埋もれました。その後も無人となった敷地では盗難が繰り返され、車両の部品や工具、さまざまな資産が失われました。

建屋の修繕に資金が圧倒的に不足するなか、ひとつの幸運がありました。敷地内にある国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の倉庫が、正式にBAJに譲渡されたのです。この倉庫はもともと、難民支援物資を保管するためにBAJが敷地を貸し建設も担った建物でした。戦闘によって鉄板屋根や外壁が損傷しているものの、倉庫は比較的被害が少なくサイズも大きな建物です。

今年の雨季を前に、われわれはこの倉庫を再び使える状態にし、戦禍をくぐり抜けて残った資材や備品を保管する場所として活用することにしました。

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UNHCRから譲渡された倉庫。限られた資金の中で工夫を重ね、雨季をしのぐ保管施設として再生した。

■ 倉庫修繕と毎日続く搬入作業

多数の穴が開いてしまった屋根は、鉄板を全面的に交換するか、防水シートで被うべきところでした。しかし、前者は資材の入手が難しく、入手できたとしても高額で手当てする資金がなく、後者は23年おきに劣化したシートの張り替えを要するため長い目で見てやはり費用がかさみます。

そこで我われは、インフラセクションの元職員のアイデアで、竹材と防水シートを用いた特殊で安価な修繕を実施しました。具体的には、直射日光や豪雨による防水シートの劣化を防ぐため、倉庫内部に竹材の骨組みを組み、防水シートを張った東屋のような構造物を設置しました。また、濡れる床の上にはプラスチック製のスノコを敷き詰めました。

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退職した元インフラ職員の発案による応急修繕。直射日光によるシートの劣化を防ぐため、倉庫内にもう一つの屋根を設けた。

倉庫建屋の壁面の鉄板材は、小穴が多数空いたうえ爆発の衝撃で脱落していました。こちらは鉄板材の再張り付けにとどめ、小穴については当面補修を見送りました。

修繕作業では外部作業者の雇用を最小限に抑え、守衛たちも作業に加わりましたが、本当に大変だったのは修繕作業の後でした。

敷地内のあちこちに散在し、あるいは半壊した建物の中に残されていた資材や備品を、新しい保管場所へ移さなければなりません。机や椅子、エアコン、建設資材、フェンス資材、事務機器など、運び出すべき物は想像以上に多くありました。

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破損した建物から回収したエアコンを倉庫へ運ぶ守衛たち。重量物の運搬はすべて手作業で行われた。

この作業の中心となったのも、事務所に住み込みで警備を続けている二人の守衛です。彼らは24時間体制で敷地を守る傍ら、修繕作業と搬入作業の両方に取り組みました。

大きな机や重量のある資材は二人で声を掛け合いながら運びます。炎天下の中、広い敷地を何度も往復し、壊れた建物から使えそうな物を一つひとつ運び出しました。草木が生い茂る敷地内では足元も悪く、建物の破片や瓦礫が残る場所もあります。それでも二人は根気よく作業を続けました。

週に半日ほどの休みしかない守衛たちにとって、この作業は決して容易なものではありません。しかし、残された資産を守ることが将来の活動再開につながると信じ、彼らは作業を続けました。

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炎天下の中、金網ロールを満載した荷車を押す守衛たち。資材の保全作業は毎日のように続いた。

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ブロック資材を倉庫へ運搬する守衛。将来インフラ事業に活用可能な建設資材を保全するため、敷地内各所から移動作業を進めた。

■ 残されたものを未来へつなぐ

修繕を終えた倉庫の中には、防湿用のスノコの上に資材や備品が保管されています。応急修繕による施設ではありますが、雨季の雨や湿気から貴重な資産を守るための重要な拠点となりました。

倉庫の修繕、資材の移動、敷地の管理と警備。どれも地味で目立たない作業です。しかし、その積み重ねが将来の活動再開への土台になります。

本格的な再建には、まだ多くの時間と資金が必要です。それでも、壊れた建物から使える資材を運び出し、一つひとつ守り続ける職員たちの姿には、事務所の再建だけでなく、地域社会の再生を見据えた確かな意思が表れています。職員たちは今日も未来を信じながら歩みを続けています。

(翻訳 大野勝弘)
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