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2018.11.09 活動報告

ラカイン州北部への出張:ミャンマー

報告者:ヤンゴン事務所 森

2001年、当時のBAJミャンマー国代表が「ここにしっかりした桟橋があればラカイン州北部全体が助かる。ミャンマー政府ではできないだろうから、BAJで取り組めないか?」と言い出したのがきっかけで建設されたシトウェの対岸にあるアングモ桟橋。

寄付者表示の石碑が壊れたので、最近、新調しました。

アングモ桟橋は、2005年に日本政府の資金で完成しました。

当時の西部総司令官、日本大使館大使、BAJの理事を招待して400人が参加する盛大な完成式典をおこないました。ついこないだのように思いだされます。

当時、できたばかりの桟橋の近くは何もなかったのですが、今では、にぎわっていて経済活動が活発になったことがうかがえます。

桟橋の様子


この桟橋がかかったことでシトウェーマウンドー間の第2のルートが確保され、物流のかなめとしてマウンドーの発展のきっかけになることを見込んでいましたが、まさにその通りになりました。

昨今のラカイン問題で援助関係者がマウンドーに向かう時に、乾季はこのルートが主ルートになっているとも聞きます。

 

道路整備もかなりすすみ、あと半分、この乾季で舗装された道路がマウンドーまでつながるそうです。

そうなったら、アングモーマウンドー間は車両で2時間たらずで到着できることになります。




途中の道では、2017年8月におこった警察署襲撃事件の爪痕も見ることができました。

肥沃な土地なので、一度、焼かれた村も1年たつと草木が育ち、以前はまるで何もなかったような場所になります。

ただ、葉がなくなったヤシの木だけが、事件があった証拠品です。

ミャンマーは乾季にはいり、ここラカイン州でも快晴が続きとても気持ちの良い天気が続きます。

土と木と草の匂いがまじり美しい景色を見ていると平和そのもので、本当にここでそんなにひどい事件が起こったのだろうかとさえ思えます。

 

今回の出張では、2017年8月の事件後、1年以上が経過した現地を視察しましたが、傷跡は癒えていないことを実感しました。

なにより、寂しかったは、一緒に長く働いてきた同僚たちの多くがバングラディシュに流出し会えなかったことです。

いつの日か再会できることを期待し、今いる同僚たちと活動を継続していきたいと意を新たにしました。


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