こんにちは、事務局長の新石です。
BAJでは、10月12日以降数回にわたる台風の襲来によって特にベトナム中部に生じた大きな浸水被害の支援を行うために、BAJの活動拠点であるフエ市に対する ベトナム・フエ市浸水被害緊急募金 を行なっています。
12月7日に、皆さまからのご寄付によって実現した支援活動の進捗報告として、ファムクァンアイ中学校でBAJがこれまでに行ってきた環境教育を11月26日に再開することができたことをお伝えしました。(→こちらから)
本記事では、その後実現した支援活動の進捗報告として、トゥイスアン小学校で防災教育授業を実施したこと、外務局を通じた支援活動を開始したことに加えて、今後の活動計画についてもお伝えします。
(1)トゥイスアン小学校で防災教育授業を実施
BAJがこれまで環境授業を行ってきたトゥイスアン小学校は比較的高地にある立地のため、校舎への洪水被害は少なくて済みましたが、子どもたちによっては自宅への浸水被害が発生しました。そこで、今回の緊急支援活動の一環として、12月2日、トゥイスアン小学校の4年生と5年生の合計42人に対して、防災教育授業を行いました。
今回の防災教育授業は、以下の3点を学ぶことで、洪水が自分たちにとっていかに危険であり生活にも大きな影響をもたらすかを子どもたちに知ってもらうことを目的としました。
①洪水がどのようにして起こるのかを理解する。
②洪水の時に何をすべきかを理解する。
③洪水の時に自分の身を守るためのライフスキルを習得する。
また、授業はベトナム政府やフエ行政が出しているガイドライン等を参照しましたが、子どもたちの興味を引くためにゲームを取り入れることで、より学びやすいように工夫しました。
さらに、今回皆さまからのご寄付の一部を活用して、防災も含めたライフスキルに関する図書をトゥイスアン小学校に寄贈いたしました。
さあ、防災授業の開始です!
「今日の授業はとても楽しくて興奮しました。洪水の時に自分の安全を守る方法も学びました。次の授業がもっと楽しくなることを願っています。ありがとうございました。」
旧正月明けに、フエ市外務局の情報リストをもとに選定された各世帯に、BAJから被害の大きかった世帯への支援金を届けます。支給の際には、BAJ職員が同行する予定です。
フエ市外務局を通じた支援活動開始を決定した時の写真です。左が外務局職員の方です。右はBAJスタッフです。
(3)今後の活動
学校への防災教育授業の実施を継続していきます。また、学校は授業が再開しておりますが、一方で、いまだに多くの農家が日常への復帰に困難を抱えている状況が判明しています。これからは資金の許す範囲で、支援農家の対象を拡大していく計画です。具体的には、フエ市外務局やその他の機関と連携して支援者リストを作成し、調査を実施した後に、支援の必要な農家に対して農業関連物資を支給したいと考えています。
今後も活動範囲を広げながら、支援を継続していきます。