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2019.11.15 活動報告

パアン技術訓練学校 訓練生の一日:ミャンマー

報告者:パアン事務所 須藤

 

BAJパアン技術訓練学校運営プロジェクトは、現在日本財団助成金により、開校6年目の後期プログラムを行っています。今回は本校訓練生の一日をご紹介します。

表.1は、訓練生の日常の日課表と、それぞれの活動のBAJと国境省教育訓練局(ETD)との管理分担を示しています。

表.1 訓練生の日課表

時間割(時間)活動内容管理分担
BAJETD
6:00 起床
6:15 点呼①
6:30 ~ 7:00(0:30) 校内清掃
7:00 ~ 8:00(1:00) 朝食
8:45 点呼②
9:00 ~ 12:00(3:00) 午前の部授業(主に理論)
12:15 ~ 13:00(0:45) 昼食
13:00 ~ 16:00(3:00) 午後の部授業(主に実習)
16:30 点呼③
16:45 ~ 17:30(0:45) 校内奉仕/自由時間
17:30 ~ 18:30(1:00) スポーツ/シャワー/洗濯
18:30 ~ 19:30(1:00) 夕食
19:30 ~ 21:00(1:30) 自由時間
21:00 点呼④
21:15 ~ 22:30(1:15) 夜間自主学習
22:30 就寝


(1)日課の概要
90名の訓練生達は、朝6:00に起床して夜22:30に就寝しています。その間、午前3時間の主に理論に関する授業、午後3時間の主に実習授業、そして夜間1時間15分の自主学習で毎日7時間余りの訓練・学習をしています。そして、起床から就寝までの間に校内清掃活動や奉仕活動などもおこなっています。
また、訓練生の規律醸成や健康状態確認のために4回もの整列と一斉点呼をおこなっています。

(2)訓練生の指導と管理
訓練生の指導と管理は、BAJとETDと協働でおこなっています。BAJは主に昼間の授業を通した教育・訓練の指導、食事の提供などをし、ETDは早朝、夕方、夜間などで訓練生の指導で協力してもらっています。
本校では、BAJキッチンスタッフによる栄養バランスにも考慮した食事を提供し、同じく24時間体制でBAJ警備スタッフによる安全確保にも細心の注意を払っています。


●午前8:45-第2回目点呼
各科に分かれて整列し、各科のリーダー、そして全体リーダーの下で、当日の予定や健康状態をETDスタッフが指導・確認する。


●寄宿舎内部
1棟当たり30名の訓練生が寄宿し、校内に3棟の大部屋の寄宿舎がある。各人にはロッカー、就寝具、蚊帳、食器なども配布している。


●午前の理論授業(電気科)



●昼食

ご飯は食べ放題をなっているが、訓練生のご飯の量に驚く。



●午後の実習授業(建設科)

この日、初めておこなう樋設置実習前。指導員とのミーティング中。



●午後の実習授業(自動車整備科)

エンジンの構造について、実際に手に触れて確認。



●午後の実習授業終了時の指導員による指導(溶接科)

当日の実習内容の確認と反省、課題を確認。



●夕方の奉仕活動

植物への水やり、植栽、雑草除去作業、清掃作業などをおこなう。



●放課後のスポーツ

本校にはサッカーコート、バレーボールコート、チンロンコートがある。
雨中でも気にせず、チンロンゲームに熱中している訓練生たち。(「チンロン」は、ミャンマーの伝統的スポーツ)

このように規律正しい集団生活に耐えた訓練生は、日系企業にも信頼され、今年8月時点のモニタリング集計では全卒業生の83%が仕事を得て、同14%が日系企業に就職しています。

5.5ヶ月と短い訓練期間ではありますが、ここで学んだ技術や様々なマナーを活かして職と収入を得て、訓練生一人ひとりの人生が変わり、成長していってくれることを願っています。

 

まもなく12月で、6年次事業が終了します。
●本事業は、日本財団からの資金で実施しています。

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