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2016.10.22 活動報告

直売所2号店を開設:ベトナム

報告者:フエ事務所 片山

フエの農家とBAJが協働で開設した直売所「フエ農家の店」は、オープンから1年半を迎え、フエ市民が安心して食材を購入できる拠点となっています。なかにはフエ市内の遠い場所から買いに来るお客様も多く、「私の家の近くに支店を開く予定はないの?」と聞かれることもしばしばでした。また、仲介を通さずに農産物を販売できることが農家の収入の向上につながっており、直売所活動に参加したいという農家も徐々に増えてきました。

そのようなお客様の声と農家の声を受け、2016年8月10日に2号店をオープンしました。

2号店の様子


1号店はフエ市の南部に、2号店は北部に位置しています。北部に住んでいながらわざわざ南部の1号店まで買い物に来ていたお客様は、北部の2号店で買い物ができるようになったと喜んでおり、また、北部に住んでいる新規のお客様も増えてきました。

新たに直売所活動に参加するようになった農家2軒をご紹介します。まずはタップさん。

ザボンの収穫をするタップさん


直売所に参加する農家の住まいは都市近郊農村のため兼業農家が多いですが、タップさんご夫妻は専業で農業を営んでいます。胡椒、オレンジ、パパイヤ、冬瓜、ヘチマ、胡瓜、ナスなど、さまざまな種類を栽培しています。「仲買に売る場合はいくらで売れるの?」などとお金にまつわることを旦那さんに質問すると、「お金のことは分からんから奥さんに聞いてくれ」という返事が必ず返ってくるほど、旦那様・奥様の役割分担が明確なご夫婦です。

タップさんご夫婦と一緒にオレンジをいただいているところ

2号店がオープンした時はちょうどオレンジの収穫時期で、多くのお客様から美味しかったという声をいただきました。

次はフンさん。

2号店で豚肉のカットを担当するフンさん

以前は、農業をしながら家の前で野菜・豚肉を販売する小さなお店を経営していました。フンさんの住んでいる地域は市場がないため、近所の人たちがフンさんのお店によく買い物に来ていましたが、最近は、似たような小売店を始める人が周辺に増え、徐々にお客さんが減っていました。そのため直売所2号店のオープンを機に、自分の家のお店は奥様一人に任せ、フンさんは直売所の活動に参加することを決めました。ベトナムでは豚肉を骨付きのままカットするので、技術と経験が必要です。自分の店での経験を活かして、フンさんは2号店の豚肉販売担当として活躍しています。

農家の収入UPと安全な食材を手に入れられる社会の構築に向けた直売所2号店開店資金について、皆様からの寄付が目標金額の50万円に達しました。ご支援ありがとうございました。

【ベトナム フエ市零細農家向け農畜産業経営強化支援事業は、JICAおよび皆様からのご支援でおこなっています。】

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