ミャンマーの活動ACTIVITIES OF MYANMAR

平和のための事業(ラカイン州北西部/マウンドー事務所、シトウェ事務所)

1948年にビルマ連邦として独立以来、民族間の紛争が散発してきた経緯がありますが、
最近ではラカイン州に居住するモスリム住民との軋轢が活発化しています。
BAJのミャンマーでの活動は、ここラカイン州西北部からはじまりました。歴史的な背景や民族構成が複雑な地域ですが、BAJは技術訓練をおこなう際に、かならずさまざまな民族を混成してお互いの理解が進むように事業を進めています。

難民・帰還民の支援

1991年から1992年にかけて、ラカイン州西北部で起きたバングラデシュへの大規模な難民流出に対し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が1994年より帰還事業を開始しました。
BAJは事業に必要な車両や船外機の整備をおこなう事業実施団体(IP)として1995年からこの地域での活動を開始しました。
州北部の住民約8割はモスリムですが、ほかにも仏教徒のラカイン人やヒンドゥー教徒、精霊信仰の少数民族の人たちなどが暮らし、歴史的な背景を抱え、民族構成が複雑な地域です。
BAJは、帰還民(難民となって一旦は自分の国を出たが、また自分の国に帰ってきた人たちのこと)や地元住民、宗教、民族などを区別せずに混成したグループをつくってさまざまな技術訓練コースを実施することで、言語や宗教を越えた仲間としての意識を醸成することに重点をおいて事業を進めています。

定住のためのインフラ整備

帰還民の人たちを村に戻すためには、道路や橋を渡らなければなりません。
ラカイン州北部はアラカン山脈を背にしてベンガル湾で生まれるサイクロンの通り道にあり、雨季には5,000ミリから6,000ミリの降雨に見舞われる豪雨地域です。
竹やヤシなどの材料で造る橋は流され、学校はすぐに壊れてしまいます。
BAJは住民参加により、地域の方と共に村への道路や橋の建設をおこない、サイクロンで損壊した学校校舎の再建や修復などインフラ整備を進めています。

生活を立て直すために(生活再建の支援)

帰還した人たちにはUNHCRから生活必需品一式が与えられます。
BAJはUNHCRの要請を受けてシェルターを建設し、さらに収入向上のため帰還民や地元青年を対象に、単気筒エンジン修理などの技術訓練コースを実施しました。
裁縫訓練では、BAJのスタッフが村に泊まり込んで村の女性たちを対象に、裁縫はもちろん、商売に必要な読み書き、簡単な計算、保健や衛生の知識などの研修をおこないます。
女性対象の訓練は、とくにモスリムの村では男性の理解がないと実施できません。
そこでまず村の男性を集め、なぜ女性にも訓練が必要なのかという内容のワークショップを開催し、理解を広めていきました。

違いを超えて(平和的共存事業)

裁縫技術訓練

自分のための花嫁衣裳や子どもの服が縫えるようにと始まったのが裁縫技術訓練です。やがて近所の人に頼まれたり、BAJのバザー用にバッグや小物を製作するようになりました。手縫いから始めてミシンを使うようになり、収入向上にもつながっています。なによりもBAJワークショップで実施する訓練は、異なる民族の交流の場となります。

コンピュータ研修

若者は、新しいものに触れてみたいと思っています。
そこで各学校に配布されているコンピュータを活用してコンピュータ研修を始めました。
高校生を対象に、コンピュータ1台に異なる民族を混成し、お互いに相談しながら学習を進めます。

農業機械研修

トラクターは農耕のほかに、道路が未整備のこの地域では、輸送などに使われる大切な機械です。
簡単な修理が自分たちでできるように、実地で維持管理の訓練をおこないます。
もちろん異なる民族の人たちを混成して学習します。

車両整備コース

辺境の地域にあり、学ぶ機会の少ない若者たちを対象に、最近増えてきた車両の整備研修はニーズがあります。BAJでは町で修理工房を開設しているエンジニアを対象に、きちんとした整備技術習得のための研修コースを設けています。

● 本事業は、2017年8月25日に起きた警察署への同時多発襲撃事件をきっかけに、残念ながら治安状況が悪化したため、現在はマウンド―事務所での事業を一部停止し、職員は原則全員退避としている状況です。

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