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2024.06.18 活動報告

マウンドー町の現況とBAJ:ミャンマー

報告者:東京事務所 大野

昨年11月にラカイン州ではじまった「国家行政評議会(SAC)軍」と「アラカン軍(AA)」との内戦により、BAJはマウンドーでの活動をほぼ停止しました。事務所のあるマウンドーの町はSACが封鎖し人や物が行き来できません。停電しインターネットと電話が遮断され、銀行は閉業しています。残った住民7万人の暮らしは崩壊寸前です。
ラカイン州北部のわれわれの活動地域は、マウンドーの町を除いて全域がAAに掌握されました。


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2 km四方の封鎖された町に、7万人ともいわれる住民が残るマウンドー。青丸はSACの大隊基地。


BAJは内戦勃発直後には停戦と治安の回復を期待し、職員の安全確保と施設防護の活動をおこないました。まず、想定される空爆や砲撃から身を守るため、敷地内に塹壕を掘りました。今年1月から2月には、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や国連世界食糧計画(WFP)の事務所や倉庫の屋根に、空爆回避の目的で国連ロゴを描画しました。同じ時期にBAJの事務所屋根にも、BAJロゴや日の丸を描きました<2024年3月18日報告>。

 

戦闘地域が迫るにつれ、町からはほとんどのラカイン人が退避していきました。BAJも12月以降、封鎖された町からの職員の避難について検討と対応を続けてきました。マウンドー職員25人のうち、6月はじめまでに3人がヤンゴンに避難し、15人が近隣村落域に移動し待機していますが、7人がマウンドーに残っています。内戦下にあって、いうまでもなく職員の安全と命を守ることが最重要です。一方で、避難には資金、事業と施設、業務機能の維持、雇用維持などさまざまな要素が関係し対応を困難にしています。

また民族により避難事情も異なります。早期に州を脱出したいビルマ人職員、他州他地域での拘束事案からできれば州内の郷里などに避難場所を探したいラカイン人職員、町外への移動がもともと許されていないムスリムの職員など、さまざまな違いがあります。


さらに、職員ごとに家族や自宅の事情が異なったり、希望避難先のインターネットや電話などの遠隔業務環境の有無や、整備士や運転手などの遠隔業務ができない職員の給与や雇用の問題、避難期間と雇用の維持をBAJがどう判断し、職員がそれをどう受け止め避難するかしないかなどの要素もあります。

また職員と家族の移動費用、避難先での給与や生活費用のうち、UNHCRは委託業務資金の使途をどの範囲まで許すのか、BAJは自己資金でどこまでカバーするのか、できるのかなどの制限要因もあります。加えて、避難移動中や避難先も安全とは言えない状況もあり、職員それぞれが自分おかれた事情と諸要素を判断して身の処し方を決めざるを得ませんでした。

 

この間事業委託元のUNHCRは、BAJに事業の縮小や一部停止および“不要”職員の解雇を含む契約変更を、暗に、しかしながらよくわかる言説で継続的に迫ってきています。われわれは、避難民の生活環境が劣悪であることから、生命と生活維持のための安全な水供給事業についてUNHCRと折衝しながら、現地との通信が困難な中、調査・立案に取り組んでいるところです。

 

5月以降、BAJが塀外敷地沿いに集積していたレンガや、アングモの倉庫に保管していた建設資材が“何者か”に盗まれ、その被害額は130万円相当を超えました。6月17日現在、マウンドーの町はSAC軍が防備を固め動員兵士がそこかしこに配置され、巡回警備と検問をおこなっています。AAとの戦闘やSAC空海軍による空爆・砲撃は町のすぐそばまで迫っています。AAは、SAC兵に対しては投降を呼びかけ、住民には町攻撃が近いことを伝え緊急避難を勧告しています。市街戦や町への空爆・砲撃がはじまれば、残る住民は自宅を放棄し難民となるでしょう。住民とその家族の無事を祈るばかりです。



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