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2021.11.29 活動報告

交通安全について学ぶ:ベトナム

報告者:フエ事務所 Nhu

ベトナムの小中学校には「生きる力を育む科目」という教科があります。BAJはその授業の一部を任されて、環境や伝統文化、地域について学ぶ授業をおこなっています。

ベトナムではコロナパンデミックが一進一退する状況が相変わらず続いており、今年初めに一度は再開したフエ市の小中学校での対面による環境教育も、春以降は再びできない状態となっています。その対応として、これまでも何度かご報告しているライブ配信によるオンライン授業を行っています。

本記事では、10月8日と10月16日、フエ市のラムモンクアン中学校の6年生から8年生とファムクアンアイ中学校の6年生から9年生(*)合計93人を対象に、子どもたちが日常生活を事故なく安全に過ごすことができるために行った交通安全に関するオンライン授業の内容を報告します。

(*)ベトナムの教育制度は、小学校が5年間(1年生~5年生)、中学校が4年間(6年生から9年生)です。


機器のチェックも全て完了!さあ、今日もオンライン授業のライブ配信を始めます!


今回のテーマは「交通安全」です。フエ事務所では環境教育活動の一環として、ベトナムの学校の教育方針である「子どもたちの生きる力をのばす」というテーマも取り扱っています。ベトナムはご存知の通りバイクがたくさん走っています。学校でも小型の電動モーターのついた自転車で登校する子どもたちが多くいます。交通を学ぶことは、地域で生きていく上でとても重要です。

そこで、今回のオンライン授業も、子どもたちが楽しく「交通安全」の知識を学べるようにクイズ形式で問題を出し、それをチャットで回答できるようにしました。今回は、これまでの多肢選択形式の問題に加えて空欄形式の問題も取り入れ、最も正解が多かった人には最後に賞品をプレゼントしました。

今回の交通安全の授業では、誤った知識によって起こる交通事故を防ぐためにも、クイズの後の正解の説明に特に力を入れました。
また配信中に、子どもたちはクイズの回答以外の質問も自由にチャットに意見を書き込めるようにし、BAJスタッフと直接チャットでやりとりをしたり、その場で授業の中で取り上げたりしました。

出題した問題をいくつか紹介します。

【質問1】あなたとあなたの友人は道路を横断したいと思っていますが、その道路には多くの車両が通行しています。どのようにして安全に道路を横断しますか?

a)車両の通行がないときにすぐに横断する。

b)手をつないで、横断する。

c)大人に横断したいことを言ってお願いする。

【解答】c)安全を確保するために、大人に横断したいことを言ってお願いしましょう。

【質問2】交通事故を防ぐために、市民の人たちは何をすべきですか?

a)交通安全に関する規則を学ぶ。

b)車両を運転するときは注意する。

c)車道でボール遊びをしたり、走ったりしない。

d)上記のすべて。

【解答】d)交通事故を防ぐために、皆さんも市民のひとりとして交通安全の規則をよく勉強する必要があります。車両を運転するときは注意する必要があります。また、車道でボール遊びしたり、走ったりすることは絶対にやめましょう。

空欄形式では、こんな問題も出しました。
【問題3】交差点に行くと、その交差点に信号がありました。あなたは…………に注意する必要があります。

【解答】「緑色のライトが点灯しているときだけ、交差点を渡ることができる」信号の状態を良く見るようにしてください。


問題は少しずつ難しくしました。
今回のオンライン授業では2つ中学校で合計8500回のチャットがやりとりされました! 1回の授業で5000件もコメントがついたのは新記録でした。身近なテーマだったことと、クイズの数が多かった(約1分半で1問くらい)ことも手伝ったと思います。


今回のライブでのオンライン授業の後、子どもたちから喜びの声がたくさん寄せられました。

「今回の授業もとても満足しています。授業の後のBAJの皆さんからの賞品も楽しみです。BAJの授業からはたくさんのことを学んでいます。次の授業は、学校で直接学べれば良いと思います。BAJの皆さんに感謝しています。」

「交通安全の規則をしっかり学ぶことができました。次の授業ではもっと多くの問題に答えられるようにしたいと思います。楽しくてとても勉強になる授業を開催してくれたBAJの皆さんに感謝します。」


「交通安全の授業はとても楽しかったです。交通安全のためのたくさんの規則と規則に違反した時の罰則についても学ぶことができました。より多くの交通規則を知ることができるように、もう1回授業をしてほしいです。BAJの皆さんに感謝します。」



今後もコロナパンデミックの状況を見極めながらオンライン授業を継続して行います。子どもたちがパンデミックの中でも日常生活を安全に元気に過ごすことを願っています。



●本事業は、輝けアジアの子ども基金サポーターのご支援により実施しました。

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