ベトナムでは急激な経済成長とともに、環境汚染が深刻化しています。教育の現場でも環境教育を推し進めていますが、教え方は詰め込み型が主流。子どもたちは知識として環境問題を知っていても、自分の生活に結びつけて捉えることは難しいのが現実です。
そこでBAJは実験、観察、体験等を環境教育に取り入れることで、子どもたちが地域の問題に自ら気 付き、解決の方法を自ら考え、行動していくことを目標としています。
また、BAJが活動するフエ市郊外の農村部では、自然と共生する昔ながらの暮らしぶりが今でも生活 のあちらこちらで見られます。子どもたちにはこうした知識や伝統を知り、将来は地域のために活躍できる大人に成長してほしい。そうした想いを胸に、学校の授業では教わらない“大切なことを学ぶ活動”を続けています。
活動のなかで、地域の農家や地元の大学生ボランティアなどとの触れ合いを通して、さまざまな世代と子どもたちの関わりも生まれています。
BAJが貧困地域で活動を開始した当初、未就学の子どもや、途中で学校へ行くことをやめてしまう子 どもが多い状況でした。そこで、BAJは2005年に「輝けアジアの子ども基金」を創設し、日本からのサポーターによる資金で貧困地域の子どもたちとホーチミン市にあるティエンアン盲学校の学生に奨学金を授与してきました。
フエ市に活動地を移した現在は、貧困家庭の子どもたちに奨学金を授与し、将来に希望をもって勉強を頑張れるよう、励ましています。