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 帰還難民をふくむ女性を対象に、98年から裁縫訓練コースを実施しました。日本から裁縫専門家を派遣し、20人を対象に1年間かけて長期コースを実施して、裁縫技術のインストラクターを養成したのです。その後は、このインストラクターの女性たちが中心となって、裁縫訓練事業を推進することができるようになりました。
 また、裁縫の技術訓練だけではなく、保険や衛生、識字など、インストラクターを対象にスキルアップの研修を行い、BAJスタッフとして、あるいは将来にわたってこの地域で活躍できる人材の育成を進めています。こうした女性たちが地域に入って活動することで、地域全体の生活をあげていく社会開発の段階に入っています。


 BAJマウンドー技術センターには裁縫事業のために、ミシンやアイロンなど必要な設備がそろっている裁縫訓練センターがあります。コースを卒業した訓練生たちのなかから、希望者は地元で注文を受け、この裁縫訓練センターにあるミシンを使って、製品を作って収入につなげることができます。現在、この収入向上事業には約30名の女性たちが登録されていて、地元のほかに東京からの注文にも応じています。
 水祭りの前になると、新しいロンジーやブラウスの注文が殺到し、ワークショップは大忙しになります。


 BAJ訓練センターはマウンドーの町にありますが、村に住んでいるイスラム教徒の女性たちは、宗教的な制約でセンターまで来ることができません。そこで02年からは、BAJが村に出かけていって裁縫や識字などを組み込んだ生活改善トレーニングを実施しています。
 裁縫製品を売るためには、簡単な計算や読み書き、それに接客ができなければなりません。そこで裁縫技術のほかに、簡単な識字訓練や算数の勉強なども並行して行います。また、ときどき大発生するコレラなどに対応できるよう、衛生や保健の知識、小規模な起業など、さまざまな内容の情報を入れた「生活改善トレーニングプログラム」を、各村ごとに実施しています。



 マウンドーの村の多くは、イスラム教徒の人たちで、宗教上の理由から女性たちの発言、移動などは極端に制約されています。そこでBAJでは、村の宗教指導者や学校の先生、訓練生の夫など男性を集めて、「なぜ女性に対して技術訓練や識字教育などが必要なのか」を理解してもらうために、男性ワークショップを開催して啓発活動を進めています。
 ワークショップでは、子どもを抱えた未亡人をケーススタディーにして、グループごとに分かれて、この女性が直面する困難やその問題解決を考えてもらう、というものです。村の置かれた立場によって理解度はさまざまですが、時間をかけて根気よく継続していくことが大切です。


 
 
   
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