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2018.07.19 活動報告

女性の収入向上を目指す新規事業開始:ミャンマー

報告者:ヤンゴン事務所 塩野目

ラカイン州において今年5月末から新たなプロジェクトを開始しています。

この事業では、手織物や縫製業に従事する女性たちを対象に技術訓練を実施、ヤンゴンでの販路開拓を計画しています。


質の高い製品を作る技術を身に着けることと、新たな販路の開拓で女性たちの収入向上を目指します。


事業の開始にともない、6月中旬にアセスメントを実施し、シトウェ郡とポナジュン郡で伝統織物業がさかんな8村を訪問しました。

多くの村の女性たちは、子どものころから機織りを学び、子育てや家事をしながら小規模に織物業を営んでいます。

ラカイン織りは、色鮮やかではっきりとした模様が特徴です。

(とてもきれいな柄・色合いですが、ほつれなど、品質には向上の余地があります。)

彼女たちの製品は、多くの場合村に出入りしている業者が買い取り、シトウェの街で販売されています。
業者から受け取る手間賃は、決して多くはありません。

織物業からの収入だけでは足りず、農業など他の仕事と兼業している女性も多くいます。


また、織りの工程の技術はあっても、セッティングを含めた全行程をこなせる手織り職人は少なく、最初のセッティングは手間賃を払って熟練職人に依頼している人が多いことも分かりました。

(中央のカラフルな糸に吊るされた無数の白い糸の部分でデザインが決まります。デザインのセッティングには技術と経験が必要とされます。)

村々で代々受け継がれてきた手織物ですが、体系的な技術指導を受けたことがない人が大半であり、アセスメントでは村人の高い関心が伺えました。

 

7月末に予定している対象村でのキックオフミーティングを皮切りに、本事業は本格的に始動となります。

来年初頭には、女性たちの作った製品がヤンゴンのお店に並ぶことを目指し、品質管理とデザインに焦点を当てた技術訓練を8月末から実施していきます。

●本事業は、UN Womenからの資金で実施しています。

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